会計士の藤井です。

本日は「公庫で残念ながら満額融資が出なかった場合の対処法」というテーマで書いていきたいと思います。

私は会計士としてこれまでに多くの融資支援を行ってきたのですが、日本政策金融公庫だけではなく、商工中金や民間金融機関での融資支援も行っています。

日本政策金融公庫から希望融資額が出なかった
絶対に希望借入金額を満たしたい

本日はこのような疑問にお答えしていきます。

公庫からの融資が減額!その場合どうするか

公庫で融資を申し込んで全額出なかったどうしよう、というケースですが、答えとしては、

「公庫から融資が出たという実績」をもって、民間金融機関をあたってください。年商の規模が大きければ商工中金もあたってください。が答えになります。

というのも、最近の公庫はなかなか希望融資金額を全額出さない傾向にあります。

今年に入ってからコロナ感染症特別貸付ができて、いろいろな会社が融資を申し込むようになりました。

その反動で、融資担当者としても非常に多くの案件を抱えています。1件あたりにかける審査時間が非常に短くなっています。融資担当者1人につき150-200件の案件を抱えているそうです。

そのため、月商とか販管費の数ヶ月分というようにいわば適当に融資金額を決めている案件も散見されます。

私の事例では、少しでも多めの希望融資金額を提示すると「その半分くらいしか出しません」と言われることがありました。

例えば、決算書を見る限り超優良な会社があり、公庫の担当者から「きれいな決算書ですね」というお墨付きをもらった会社がありました。ただ、結果として希望融資金額の半分しか出ませんでした。

なので、公庫から融資を受けるときは民間金融機関の開拓も念頭におくとよいと思います。

公庫の実績をうまく使って民間金融機関を開拓

日本政策金融公庫で融資を受けられた場合、それはどういう意味があるかというと、すでに公庫のお墨付きが得られたということになりますので、民間金融機関としても比較的安心して融資を実行することができます。

むしろ、自分が希望する融資金額に到達するために、公庫をうまく使うやり方があります。

民間金融機関からの融資を引き出す上で、戦略的に公庫から半額借りておき、その実績を持って民間金融機関に相談に行くというやり方はかなりありだと思っています。

副次的な効果として取引銀行の分散化にも寄与しますし、資金繰り的にも良い施策だと考えています。

ということで公庫から融資を受けようと思ったら全額出なかった場合どうすればよいのか、について話してきました。

もう一度繰り返すと、公庫の実績をもって民間金融機関を開拓していただければと思っております。

もし民間金融機関から融資を引き出したいけど難しいと思う会社様がいらっしゃれば、ぜひ融資ドットコムの無料相談をご活用くださいませ。