会計士の藤井です。
本日は「融資を受けるにあたってNGなこととその対処法」についてです。
私は会計士としてこれまでに多くの融資支援を行ってきましたが、残念ながらこれでは融資を受けれないというような相談も多数来ている現状です。
ということで、できるだけNGな項目を事前に排除しておくことで融資成功への道が開けてくるという話を本日はしようと思っています。
融資を受けられるかどうかとても不安だ
自己破産した経験があるが、融資を受けられるか知りたい
このような疑問にお答えしていきます。
担当者はお金を貸したがっている
まず銀行担当者はできれば会社に貸したいと本気で思っています。
融資実績は銀行員の評価に繋がりますし、コロナ前は銀行が融資先に困っている状況でしたから、決して最初から落としたいと思って融資審査をしているわけではないんです。
一方で、返済されない可能性が高い案件に無理に貸付をすると会社に損害をもたらしてしまいます。
また、自身の評価も下がってしまうので、申し込みをする会社側として融資を申し込むにあたって一定のお作法を守る必要があると考えています。
では具体的にはどのような項目がNGとなるのでしょうか。主に3つあるので、ひとつずつ解説していきたいと思います。
融資のNG項目3つ
まず「自己破産して年数が経っていない」ことです。
これは大変残念なことですが、日本で自己破産をしてしまうと再チャレンジまでに時間がかかります。
というのも、自己破産=失敗者=信用0というレッテルを張られてしまうからです。
実際は自己破産してそこから再起して成功されている方も多数いらっしゃるのも事実ですが、日本だと信用がないとみなされて融資が下りる確率はほぼ0に近づいてしまうのが現状です。
なお、金融機関にもよりますが自己破産後5-10年経過すれば、自己資金が用意できる方に限って融資を受けられる可能性はでてきます。
2つ目に「多額の税金や保険を滞納している」ことです。
これも非常に融資が困難になってしまう理由の一つとなります。というのも、融資を受けられたらすぐにその資金を使ってすぐに税金や保険を返済してしまう恐れが高いと考えるのが普通です。
これは広義の資金使途違反になるので、銀行はとても嫌います。
3つ目は「自己資金が0」です。
これは創業融資の文脈において非常に大切です。
そもそも日本政策金融公庫は自己資金10%を確保してくださいと名言しています。ただ、実際には最低でも20%、できれば30%確保したいところです。
この背景として、創業するにあたって事業を始めるための種銭をためられない人が成功するわけがないという、ある種の根性論が背景にあると聞いたことがあります。
とはいえ財務的な健全性から考えても、創業当初は費用が先行しますし、自己資金がないとその費用は受け止めきれないのではないかなと思うところではあります。
ということで、本日は融資を受けるにあたってのNG項目についてお話をしてきましたが、融資を申し込む際はなるべくNG項目やを解消して融資を申し込むようにしましょう。