イコーラ代表の藤井です。

いよいよ緊急事態宣言が解除されて、正常化に向けて様々な自粛要請が解除されつつあります。

一方で、引き続き感染防止対策のために席と席の間隔を空けるなど、通常の経済活動に戻るにはかなりの時間を要する、との声も上がっています。

このようなwithコロナの状況においてはフルスロットル全開での経営は難しく、引き続き逼迫した資金繰りと戦っていかなければならないと予測しています。

弊社では、中小企業を中心に資金繰りの支援を行っておりますが、ここ最近は億単位の調達案件の相談も増えてきています。

そこで、今回は融資で1億円以上をデットファイナンスで資金調達を実現するための思考法とノウハウについて共有してみようと思います。

短期的な債務が膨れ上がって今すぐ解消したい
好調な事業で攻めるために億単位の資金が必要だ

今回はこのような疑問にお答えします。
3分ほどで読めますのでしばしお付き合いください。

日本政策金融公庫だけで億単位の調達は難しい

初めに結論から申し上げると、日本政策金融公庫だけで億単位の調達をすることは難しく、複数行で億単位の調達を行うことになります。

実をいうと公庫だけで億単位の調達、できないことはないです。

公庫の中には国民生活事業と中小企業事業に分かれており、中小企業事業での融資は最大で7億2,000万円です。

中小企業事業での平均融資額は公庫HPによれば1.02億円です。なので、公庫だけでも億単位の調達はできている企業があります。

ただ、公庫の中小企業事業は基本的に一見さんお断りとなっており、普通の中小企業が国民生活事業ではなく、中小企業事業で大口の融資を受けることはハードルが高いのも事実です。

また、公庫の中小企業事業で融資対象となるのは、主に設備投資が多額に渡る製造業です。

なので、多額の設備投資を必要としない多くの企業が中小企業事業で多額の調達を行う、というのはなかなか難しいのが現状です。

億単位の資金調達をする手法

では、中小企業が億単位のデットファイナンスを行うためにはどうすれば良いのでしょうか。

一言でいうと「日本政策金融公庫・商工中金・市中金融機関の複数行から融資を受けてトータルで資金調達ニーズを満たす」という方法です。

現状日本政策金融公庫がパンクしていて、融資までにかなりの時間を要しています。

正直なところ、申し込みから1カ月経っても面談の連絡が来ないとか、申し込みから着金まで2カ月かかるとか。

下記の図を見ればわかりますが、年初から直近の4月にかけて月の融資額が10倍程度まで膨らんでいます。

この数字を見るだけでも、公庫はパンクしてしかるべき、ということが分かりますね。

コロナで仕方がない面もありますが誠にカオスな状況であります。

出典:日本政策金融公庫毎月の融資実績

なので、億単位の調達案件において、まずは商工中金やセーフティーネット4号を使った保証付き融資(通称マル保)を推進しています。

セーフティーネット4号に関しては、予め市町村区で認定書を取得しておくことが前提となりますが、自治体によっては金融機関が音頭を取って手続きを行ってくれたり、地方によって温度差があるようです。

通常、保証協会付き融資は保証協会と金融機関の両者で審査があるので、通常時だと公庫よりも着金までの期間が長いです。

しかし、前述したとおり、現在公庫はパンクしているので、そこまで期間が変わらなくなっています。

売上が前年同期比で20%以上下落しているのであれば、公庫ではなく保証協会付き融資を受けることも検討に値します。

一方で、商工中金ですが、一般的にはそれなりに売上規模がないと相手にしてくれない銀行です。

しかし、商工中金もコロナ禍では公庫と同じようなコロナ対策融資を打ち出しており、売上規模が1億円以上あるような企業は商工中金に相談してみるのも打ち手の一つと思います。

このように、多額の資金を調達するときには一つの金融機関から大口資金を調達するのではなく、複数の金融機関から資金を調達する方が、最終的には大型調達の可能性が高まるのです。

大口の調達を検討している企業の方に参考になれば幸いです。